フィクション映画のような
高校の時お話でもたまにはしましょう
学生時代の会話というのは
大抵の人が好きじゃないですか!
ある春の日
N君という友達がいました
彼は明るいオカマです
(高校の友達がオカマというパワーある思い出)
そんな彼から連絡が来ました
彼が明るくなれたのは
私のおかげらしく(私は特に何もしておらずただよく会って遊んでたぐらい)
元気付けて欲しい人がいるそうで
私を選んでくれたそうです
私はメシアとかなの?と思いつつ
ノリが良いので向かうと
そこには黒髪の乙女がいました
薄い桃色の唇はほんのりあおくなり
白百合のように真っ白な肌は
初夏の日差しに照らされて
輝いて見えた
Mちゃんとしておきましょう
深刻そうにNは言います
N「Mはさ、心臓病なんだよね」
は?と思いつつ私は
「そんなの私に治せと?無理だよ」
ハッキリそう言い切ると
M「おかしな人」
そう呟きながら口を隠しながら
上品に笑いました
一つ分かったことは彼女は
可愛いという事です
秋になるとMは入院しました
分かっていた事だそうです
毎日私とNはお見舞いに行きましたが
ある日突然Nはこう言います
N「なんかさ、お見舞い行くのやめるわ」
私「しみったれた空気に耐えられないんだろ〜」
N「そんなんじゃないわよ」
私「じゃあ何?喧嘩したなら仲直りしな」
N「そうじゃねえって」
私「行くのやめない方が幸せだよ」
N「幸せの形は本人が決める」
私「コクな答えがあるとしても?」
N「気持ちに応えてやれよ」
私「無理わたしには…」
私は薄々気付いていた事がある
Mは誰かと恋をしてみたいのだ
Nはそれを押し付けようとしてるんだなぁ
終わりのある始まりなんて
私はあまり好きじゃない
孤独になる事
取り残される事が
約束された相手を好きになるなんて
嫌に決まっている
でもMにはあまり友達がいないので
Nが来なくなっても私は
毎日お見舞いへ向かいました
少し時が流れて
Mのお姉さんが私と話したいと言い
二人で話しました
内容は簡潔にいうと
心臓病を治すために
死亡保険をおろすため
両親共に自殺したそうです
私の心はぐるぐると回りました
理解が追いつきませんでした
けどこれが現実
嘘をつく日にしても後味が悪すぎるからね
そのお金でMは手術しました
手術自体は成功しましたが
程なくして亡くなりました
元々余命が半年もないぐらいだったそうです
Mのお姉さん「私も死んじゃおうかな」
私「いや、ダメですよ」
「私もさ病気なんだって言ったらどうする?」
「悪い冗談」
「んや、冗談なんかじゃないガンなんだ」
「いいって」
「半年で死ぬ」
「だからいいって!そんな嘘!」
「嘘じゃない本当なんだ」
「家族みんないなくなって寂しいのはわかるけど後追いなんて意味ないよ」
「違う本当にガンなんだ診断書もある」
私は気が遠くなる感覚がしました
Mのお姉さん「私Mの火葬が終わったら死ぬ」
私「えっ、」
「止めないでね」
「止められないですよ」
「優しいんだね」
「優しいってなんですか」
「多分人の気持ちになれる事じゃないかな」
「でも死んでほしくないと思うし実際目の前で死のうとしたら止めますよ」
「犯罪者になっちゃうもんね」
「また冗談」
薄く笑いながら部屋を片付けました
その中に指輪があって
何か?と聞くと
両親のではなく
Mが恋に憧れて買ってみたものだそうです
純粋な彼女は生きていたら
誰かと結ばれていたのだろうか?
胸糞悪い気持ちになり
神がいるなら恨んでやるという
気持ちになり
行き場のない怒りが私を支配して
泣きました
泣いてしまいました
しばらくして
Nにあいました
NからMのお姉さんが
亡くなった事も聞きました
N「あのさ」
モゴモゴしている
正直明るいタイプなので
モゴモゴされると気持ち悪い
私「え、なに」
N「お前の事好きって言ったら笑う?」
私はジェンダーレスだし
相手の性別も気にしないんだけれど
なんにせよ突然の告白をされ
は?という気持ちしかなかったので
私はこう口にした
「は?」
地元のヤンキー並みの
ショボい迫力がある
その一言は
弱々しい私には似合わず
笑いを生んだ
N「嘘嘘、今のは忘れて」
おかまから告白されて
忘れられるはずがない
まだ書き足りない気がするけど
気力がないので
オカマの嘘がオチという事で
続きは気が向いたら書きますけど
多分気がむきません
諦めてください
Mのお姉さんってマゾっぽいね