デイケア行ってみた
私はあまり外に出ないので
外出をすると行ったら
本を読みに図書館へ向かうぐらいで
家族に心配されている
なのでデイケアに行ってみた
そこは高齢化した障がい者達の集いだった
べつに偏見や差別は私の中には無かった
なぜなら私はここに来ている人と
なんら変わりはないと思うし
もっと言うなら通える気がしないので
自分よりもマトモな人がいると思った
最初に話しかけてくれたのは
少し禿げたお兄さんだった
小声で優しい印象を受けた
デイケアがどんな所なのか話してくれた
しかしそのほかの話は
一問一答形式でしか話せず
私が答えた後の返しが分からないみたいだった
でも一生懸命話題を振ってくれていた
その次に話したのは
変なオッサンだった
第一声はノーメイク?でした
まあメイクしてないのでそうですねと答えた
仕事はしたことあるかとか
他愛ない質問をして変に納得して
最後に男?と聞かれたので
そうですけど!?と答えたら
死ねよを連呼された
聞こえる程度の小声で
私はここに通わない事を心に誓った
お前に言われなくても
男でいるだけで死にたくなった事は
いくらだってあるんだよな
次に話しかけてくれたのは
おばあちゃんでした
優しい雰囲気で話しかけてくれました
デイケアに来ると人がいるから
楽しいよとの事
先ほど不愉快なオッサンに絡まれたばかりで
そんな気分にはなれずにいた
デイケアに通えるだけマシ
デイケアにすら通えないほど
辛い人が世の中にはいるとの事
私は悪いけどここには通えないな
外に出るのが辛いしね
一人にならずに済むとも言っていたけれど
不愉快な人達といるぐらいなら
私は一人を好むよ
.何をしたのか?
その日は机に向かって
塗り絵をしたりパズルをする日だった
写経をしてる人もいたみたい
私はとりあえず沢山ある
塗り絵の本を眺めていた
決められずにいると
長生きパズルというものをやらされた
自殺未遂までしている人間に
長生きパズルは正直辛い
私はすぐやめて
タバコをふかした
白い煙になって
スーッと溶けていきたいと強く願った
そんな淡い願いは届く事もなく
次は塗り絵をした
お兄さんが一緒にやろうというので
やっていたけれど
正直男ってだけで死ねと言われたのが
辛すぎて死にたかったから
塗り絵なんて半分もしないうちに飽きた
最悪な気分のまま
ウチに帰り
おばあちゃんにデイケアへは
通いたくないと告げたら
逆鱗に触れ物凄く怒られた
私は自分を殺して
デイケアへあと二回は行く事にした